虫歯は歯磨きで予防できない!
はい、歯磨きだけでは予防できません。
じゃあ、どうやって虫歯予防できるのか。
奨励グレードというものを使って説明していきます。
A フッ素塗布
B 糖質を含む物の摂取回数を減らす
C1 虫歯予防のための歯磨き
※奨励グレード A:行うように強く勧められる。強い根拠があり明らかな臨床上の有効性が期待できる。 B:行うように勧められる。中等度の根拠がある、または強い根拠があるが臨床上の有効性がわずかである。 C1:十分な科学的根拠がないが、行うことを考慮してもいい。有効性を期待できる可能性がある。
一番効果のある虫歯予防は?
フッ素塗布です!!!!
フッ素を歯の表面に塗布することで、歯の表面が酸に強い構造になって虫歯の菌が出す酸に対して穴が開きにくくなる効果があります。
実はこのフッ素塗布、皆さん毎日やっていることなんです。
なんだと思いますか?
歯磨き粉です!
現在、市販の歯磨き粉にはだいたいフッ素が入っています。
ただ、歯科医院で使用するフッ素とは濃度が違います。
市販の歯磨き粉のフッ素濃度は、1000~1500ppm
歯科医院で使用するフッ素濃度は、9000ppm
濃度の高いフッ素は効果が高いですが、3~4ヶ月に一度のペースで使用するのがベストです。
この歯磨き粉に含まれているフッ素の効果を高めるためには歯の表面の汚
れを落とす歯磨きが必要になります。
次に、虫歯予防に効果的なことは…
糖質を含む物の摂取回数の制限です。
食事をするとそれが虫歯のバイ菌の餌になり、うんちとおしっこを出します。
うんちは歯の表面にバイ菌が引っ付く材料に、おしっこは歯を溶かす材料です。
口腔内が酸性に傾いてpH5.4を下回ると、脱灰が始まります。この脱灰の時間が長く続くと虫歯のリスクが高くなります。その後、唾液の緩衝能によって再石灰が始まります。
糖質を含む物の摂取回数が多いと、溶かす、もどす、溶かす、もどすを繰り返します。
戻し切れていないのに、また飲食してしまうことで脱灰と再石灰化のバランスが壊れ、脱灰の方に傾き歯に穴が開いてしまいます。
間食がいけないのではなく!!
時間や回数を決めずにダラダラ食べ飲みすることがリスクが高いので、時間や回数を決めてとることが大事
最後に虫歯は 宿主(歯質、唾液) 細菌(虫歯菌) 環境(食べ物)
この三つの要因が重なったときになることを意識して過ごす事が大切です。
投稿者 歯科医師 院長 安福茂雄
共同制作者 歯科衛生士 高野文香